Cogito Ergo Sum.

我思う故に我あり

合格呪符

 こないだ先に彫り始めた「守」の漢字の版画は、実は今回考えている「合格御守り」の本体ではなく、本体を包む紙に刷ろうと思っていたもの。今年の本体はこんな感じで!

木版画の下絵の画像

 題して「合格呪符」! 「呪」という漢字は必ずしも「呪い」を意味せず、広く「まじない」の意味もあるようです(そもそも「まじな・い」を漢字で書くと「呪い」)。

 字体は研究機関が公開している「篆書体データベース」みたいなもので調べました(一番よく見ているのは「篆書字体データセット」)。こういうところはやっぱりインターネットは便利だよな~。

木版画の下絵の画像

 漢字の歴史は数千年あるワケで、同じ字でも時代や地域によって様々な字体が存在していたようです。そういうものを見ながら、勝手に文字を作ってしまいました(笑)。

 僕なりのポイントとしては、「合」の右に「支」のように見える旁(つくり)が並んでいる字体を選んだことや(と言うか、これは実際に「支」なのかもしれない)、去年姪のために彫った「合格祈願」の版画に合わせて「格」を「木偏」ではなく「行人偏」としたこと、「呪」の「口偏」を「川偏」っぽくしたこと(僕の名前の漢字に「三水(さんずい)」が含まれているので)。あと全体を植物(ヘチマ?)っぽい感じにしたことと、「恨めしや~」みたいな幽霊みたいに見える要素を加えたことかな(ここだけは「呪い(のろ・い)」っぽく(笑))。

下絵を貼り付けた版木の画像

 これも、下絵を半紙に写して、引っくり返して版木に貼り付けます。僕は信じられないホド手先が不器用な人間なので、糊で貼るだけなのにいろいろ失敗(真っすぐ貼れなかったこと、それを直そうとしていたら紙が破けてしまったこと、ヤマト糊をケチって(!)水で伸ばして塗ったらちゃんとくっつかなかったこと、等々)したのですが…。

彫り終えた版木の画像

 これもだいたい3時間~3時間半くらいで一通り彫れました。と言うか、これくらいの時間が限界ですね。疲れてきて「今日はこの辺でやめておこうかな」という気分になる。

 普段彫刻刀で木を彫ったりしないので、筋肉痛が凄い。両手の指は攣りそうになるし、右の二の腕、右肩、左の肩甲骨、左側の腰、なんかが筋肉痛になりますね。あまりにも筋肉痛が酷くて具合悪くなりかけたホド(笑)。50過ぎると、筋肉痛で具合悪くなる! これも新たな発見でした…。

 ところで、こないだ「メルカリで呪い(のろい)系の呪符の売買が行われている」というニュースを見たんですが…、誰か僕の「合格呪符」も買ってくれないだろうか…。