Cogito Ergo Sum.

我思う故に我あり

穴の開いた財布

 1日に3度も小銭を落としてこれは絶対に財布に穴が開いていると思ったのだが、財布をポケットから取り出す前に、それも変だなと考え直した。

 穴の大きさの変化は小から大への一方向しかあり得ない。だとしたら、まず小銭が落ちないような小さな穴が開き、次に1円玉や5円玉のような小さな小銭を時々落とすようになり、穴の拡大に伴って10円玉や100円玉も落とすようになり、ついには500円玉まで落とすようになるはずである。ところが実際には、ある日突然、全ての種類の小銭を落とすようになったのだ。

 今測定してみたところ、およそ4センチの穴(というか、縫製のほころび)が開いていた。何故ここまで拡大する以前に、小さな小銭だけを落とすという経験をしなかったのかが不思議だ。