Cogito Ergo Sum.

我思う故に我あり

街路樹の伐採

 去年、実家の近所の(ある区間の)ナナカマドの木が軒並み伐採されてしまった。母によると、冬期間の除雪作業の邪魔になるから、という話だった。

 確かに、十数m間隔で大きな木が生えていたら、大型の除雪車両による除雪は難しいかもしれない。その区間が除雪されたところは見たことがない。登下校する小学生も、近所の高齢者も、歩道は雪で埋まっているのだ、車道を歩くしかない。住宅街にしては比較的車の行き来が多い区間で(「抜け道」になっているから)、危険と言えば危険だった。

 その部分の車道は周囲よりも少し窪んでいるようで、ツルツルに凍った車道全体がすり鉢状の曲面になるし、春が近づいてくると、辺り一面が大きな水たまりになってしまう。それでも、そこを通るしかないのだ。

 と言うワケで、街路樹の伐採方針に関して、特に反対意見はなかったようだが…。

 ところが、今年も歩道部分の除雪は行われておらず、相変わらず車道を歩くしかない。街路樹だけが伐採され、得たものはまるでなし、だ。

 雪の降り始めの頃に、白い雪の上に落ちている赤いナナカマドの実を目にするのが好きだったんだけどな…。