数学と哲学の本質は「遊び」である。というわけでまた「遊び」の話。
「数学」と「哲学」。この2つの言葉から連想するのは? 「古代ギリシア」だ。
古代ギリシアでは幾何学が発達した。また、政治体制に対する議論が活発に行われていた。日本の歴史も随分長いが、日本についての最初の記録が残っているのが今から1500年くらい前だとして、さらにその1500年前くらいには古代ギリシアで民主主義の考え方が生まれているのだから恐れいる。
古代ギリシアでは人々は連日連夜、幾何学の問題(要するに図形パズル)にチャレンジしたり、国家のあり方について熱く議論したりして、楽しくすごしていたのだろうか? 仕事は?
彼らは働かなくてよかったのである。何せ市民人口の数倍の人数の奴隷がいるのだから。生活のための仕事は奴隷がやってくれるから、彼らは数学や哲学に専心できる。というわけで、数学や哲学の本質というのはこれまた遊びである。楽しいからすることなのだ。
算数・数学嫌いはどこから生まれるか? たぶん計算問題の面倒くささだろう。古代ギリシア人は計算することが楽しかったのだろうか? 違うのだ。こういう楽しくない単純労働は奴隷にやらせていたのだ。古代ギリシア人だって計算は嫌いなのだ。