1才違いの妹が中1から高3まで別冊マーガレットを毎月買っていたものだから、中2から予備校時代までずっと別マを読んでいた。いろんな漫画家がいたが、その中で好きな漫画家が2人できた。1人が紡木たくで、もう1人がいくえみ綾。
いくえみ綾は、80年代は何か地に足のつかないふわふわした漫画を描く人で、それはそれで好きだったんだけど、80年代終わり頃に大変貌を遂げて地に足のついた良い漫画を描くようになった。それ以来、大好きな漫画家になった。90年代後半以降本当にノビノビと自由に描いている感じがする。
今でもときどき本屋に行っては単行本を買っている。この間、数年前に買ってあったけど読んでなかった単行本を取り出してきて久し振りに読んだ。読むとやっぱり良くて、はまってしまった。すぐ本屋で2冊買ってきてビールを飲みながら読んでいたら、あまりの切なさに感極まって泣いてしまった。びっくりしたなー、まさか30過ぎて少女漫画読んで泣くとは思わなかった(結構酔っ払っていたのだが)。
切なさというのは、要するにコミュニケーション不全である。想いを伝えられない、伝わらない、というところに切なさがある。