Cogito Ergo Sum.

我思う故に我あり

偏差値85以上は5000人に1人

 若い日本人女性においてバスト100cm以上の人がいったいどれくらい珍しいのか試算してみた。

 まずバストサイズの平均値と標準偏差が知りたい。WEB上でいろいろ探してみたところ、100名程度の女子大学生の各種身体サイズの計測を行った最近の論文を発見。論文中に標準偏差の値は明記されていなかったが、掲載されていたグラフから平均値81cm・標準偏差6cm程度と推測した。

 実際の分布は右(大きい方)へ少し引っ張ったような形をしているが、ここでは左右対称の正規分布を仮定する。上位5%臨界値は92.76cm。平均値から3標準偏差以上大きい累積確率は0.00135で、バスト99cm以上の人は1万人中13.5人しかいない計算になる。ちなみに、平均から3.5標準偏差離れると累積確率は0.000233だから、バスト102cm以上の人は1万人中2.33人、つまり5000人に1人しか存在しないことがわかる。

 5000人に1人というのは多すぎないか?とも思ったが、この数字には殿方が喜ぶようなグラマラスなタイプだけでなく、肥満体型も含まれるので注意(って何に注意?)。

 ・・・ただし、左右対称の正規分布を仮定することがそもそもおかしいことに容易に気づくと思う。バスト93cm(平均+2標準偏差)の人が存在するのと同程度にバスト69cm(平均−2標準偏差)の人が存在するとはとても考えられない。そもそも成人の身体として最低限の胸囲があり、その上にオッパイが乗っかっていると考えれば、分布は右に歪んでいて当然なのである。

 ううむ。再考の余地、大いにあり。


原田妙子・舛田久依・長縄さくら 2006 『女子大学生におけるJIS成人女子用衣料サイズへの適合度と問題点』 「名古屋女子大学紀要」 第52号(家・自)11〜17